セラミックレジンで歯を白くととのえる治療法です
ダイレクトボンディングとは、陶器の粉から作られたセラミックペーストと歯科用プラスチック樹脂のレジンを混ぜたセラミックレジンを使用し、歯を美しく白くととのえる治療法です。従来のラミネートベニア治療ではセラミックチップを貼り付ける際に前歯の表面を削る必要があるほか、セラミッククラウンを用いるオールセラミック治療では歯を大きく削って歯の神経を抜く必要があるなど、ダメージが大きい点がデメリットでした。その点、ダイレクトボンディングは歯をほとんど、もしくはまったく削らないで歯の形を美しくできる、というメリットがあります。
歯並びの乱れも治せます
ダイレクトボンディングは歯を削らずに天然の歯の上にセラミックレジンを盛り付けていく治療法です。このため、前歯の歯並びの乱れや歯の形が不揃いのケースなどにダイレクトボンディングを行うことで歯並びを治し、歯を綺麗に美しくととのえることができます。通常の歯列矯正は歯並びを治すのに1年から2年半以上の長い治療期間を必要としますが、ダイレクトボンディングの場合、早ければ1日で前歯の歯並びを治すことも可能です。さらに、歯の神経を抜くオールセラミック治療や前歯の表面を削るラミネートベニアは歯を元の形に戻せないのに対し、歯をほとんど、もしくはまったく削らないダイレクトボンディングであればもし、納得のいかない仕上がりになったときでもやり直しをすることができます。
保険は適用できず、自費診療になります
天然の歯を傷つけずに歯を美しく白くできるダイレクトボンディング。転倒や落下事故などで歯が欠けてしまったときにもダイレクトボンディングであれば手軽に美しく白い歯を再現できます。軽度な歯並びの乱れを直すことができ、やり直しもきく、このようにメリットが多いダイレクトボンディングですが、デメリットも存在しています。それは、ダイレクトボンディングは審美治療のため、保険が適用できない、という点です。また、使用するペーストはセラミックとレジンの混合素材のため、セラミッククラウンと比較すると強度に劣ります。さらに術者である歯科医師の技術に仕上がりが左右されるなどの点もデメリットのひとつです。歯の審美治療をご検討されている方はそれぞれの治療のメリット・デメリットをよく見極めた上でご自身に適した治療法を選んでみてはいかがでしょうか。