エナメル質の表面についている汚れなら落ちる可能性があります
歯の黄ばみや茶渋、タバコのヤニなど、歯の汚れは何かと気になるものです。しかし、これらの汚れは自分自身で行う歯磨きだけではなかなか落とせないのが特徴であり、無理に落とそうとして汚れがある箇所をゴシゴシと歯ブラシでこすってしまうと歯のエナメル質を傷つけるおそれがあります。
このようなケースでは歯科医院で行うPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)が有効です。歯のクリーニングには保険の範囲内で行うものから自費診療のものまでさまざまな種類があります。歯の汚れがエナメル質の表面にのみ付着している場合には自費診療のPMTCを受けることで汚れをこそぎ落とし、歯を白くする効果を期待できます。
PMTCは保険適用にできるケースも
PMTCは原則として自費診療で行っているクリニックが多いです。しかし、PMTCはケースによっては保険適用にすることが可能です。具体的な方法としては、むし歯や歯周病治療の一環として歯のクリーニングやスケーリングを行う場合にはクリニックによってはPMTCを保険適用のクリーニング扱いにして清掃をするところもあります。
しかし、ホワイトニングやラミネートベニアなど、審美歯科治療の際にPMTCを行う場合には保険を適用することはできません。これは、日本の法律で「必要最低限の治療にのみ保険を適用することができる」と定めているためです。このため、保険を適用してPMTCを受けるにはむし歯や歯周病など、治療の一環として歯の清掃を行う場合にのみ保険適用が可能となります。
ステイン汚れはクリーニングでは落とせません
歯の着色汚れはエナメル質の表面についたものであれば、PMTCで落とせる可能性が高いです。しかし、着色汚れの中でもエナメル質の内部にまで浸透してしまったステイン汚れに関しては歯の表面のクリーニングであるPMTCでも汚れを落とすことはできません。
このため、歯のエナメル質の内部にまでステイン汚れが浸透している場合にはオフィスホワイトニングやホームホワイトニングなどの過酸化物を使用するホワイトニングを受けるか、歯そのものを白くするのではなくかぶせ物で白くするオールセラミック、歯の表面に白いセラミックチップを貼り付けるラミネートベニアなどの審美歯科治療を受けることをおすすめします。審美歯科治療は原則としてすべての治療は自費になるため、治療を受ける前には費用をしっかりと調べておくようにしましょう。