歯周病も予防しなければいけない
多くの人は、虫歯にならないように一生懸命歯磨きをしたり、定期健診に通ったりします。確かに虫歯も怖いので、しっかりとした予防や早めの治療は大切です。しかし、口腔内のトラブルで怖いのは虫歯だけではありません。歯周病も様々なトラブルの原因になってしまうため、予防をしなければいけないのです。
歯周病は40代以降に増える傾向があり、平成23年に行われた歯科疾患実態調査(厚生労働省)によると、50代の83%、60代の85%以上が歯周病だと推定されています。歯周病になってしまうと、歯のトラブルにもつながってしまい、美味しい食事を摂取することも難しくなってしまう可能性が考えられます。ずっと美味しく食事を楽しみたいのであれば、虫歯だけではなく歯周病の対策もしておきましょう。
歯周病には2つの種類がある
歯周病には歯肉炎と歯周炎の2種類があります。この2つは段階によって分けられるため、聞き慣れないという人も少なくないでしょう。
歯肉炎は、歯と歯茎の間に付いた歯垢や歯石の影響で歯肉が炎症を起こしている状態です。歯肉だけが炎症を起こしている状態なので、顎の骨などへの影響は及んでいません。歯ブラシを使ったセルフケアをしっかりと行うことによって、歯肉の健康を取り戻せるレベルです。
それに対して歯周炎は、歯肉炎が進行し、歯茎の中にある骨などにも影響を与えている状態です。歯茎の腫れや歯磨きをする時の出血、歯のぐらつきなど、多くの症状が表れてしまいます。最初の頃はあまり自覚症状がないため、気付いた時にはかなり進行しているケースも少なくありません。
歯周病は危険な病気
歯周病はイメージしにくいかもしれませんが、歯を失ってしまう可能性があるほどの危険な病気です。また、歯周病が悪化してしまえば全身に影響を及ぼしてしまう可能性もあります。歯周病を予防するためには、毎日の歯磨きを丁寧に行うことが重要になるでしょう。歯の表面的な部分だけではなく、歯と歯茎の間に溜まりがちな汚れを綺麗にできれば、歯周病になってしまうリスクを軽減できます。
毎日のケアをきちんとしているにも関わらず、異常を感じることもあります。そのような場合は、かかりつけの歯医者へ足を運び、状態を見てもらうと良いでしょう。歯医者に見てもらうことによって、その時に必要な治療を受けることができ、トラブルが悪化してしまうことも防げます。大切な歯を守るためにも、適切な対処をするようにしましょう。