歯が老化するって本当?
人間の肌や筋肉などは老化のイメージが付きやすいですが、実は歯も年齢によって老化していきます。子どもは20本、大人は28本の歯があり、親知らずが生えている人は32本の歯があります。80歳の時点で20本の歯が残っていることを目標にしている8020運動というものも盛んに行われています。
人間が進化していった過程で物をしっかりと噛まなくなったことにより顎が小さくなっていき、歯の本数も減ってきていますが、これらの28本の歯は一度失ってしまうと生えてくることはありません。歯にも老化現象があり、歯を失ってしまう可能性があることを認識しておきましょう。
歯の老化の原因
歯の老化は歯茎のコラーゲン減少によるものや歯茎の血行不良、唾液の分泌量の減少などが原因として挙げられます。他にも間違ったケアや歯磨きなどが原因になる場合もあります。
老化に伴う現象は30代頃から始まっていきます。この頃から唾液の分泌が徐々に少なくなっていき、口腔内を中和状態に維持しにくくなってきます。唾液が減ると汚れが落としにくくなり、歯の表面に汚れが付着した状態が続いていき、歯と歯の間に汚れも溜まりやすくなります。そして様々な歯の症状につながってしまうのです。
歯の老化によって起こる症状は、歯周病や虫歯、歯の摩耗や黄ばみなどが挙げられます。歯の老化によって最も引き起こされるのが歯周病で、歯と歯茎の間の溝に口腔内の菌が入り込み、歯茎に炎症を起こしてしまいます。この歯周病は免疫力の高い若年層であれば炎症程度で治まりますが、老化によって歯周病から歯を支える組織にまで浸透し、歯のぐらつきや歯茎下がりなどが目立ちます。また、歯茎の腫れや出血、口臭の原因になる場合もあります。虫歯も歯周病によって歯茎下がりが起こり、そこから虫歯になることもありますが、治療痕の隙間から菌が入り込む場合もあるので治療後のケアも老化を防ぐためには重要です。
健康な歯を維持するためには?
健康な歯を少しでも長く維持するためには、通常の歯磨きに加えてセルフケアを日常的に行いましょう。デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯の間の歯垢を取り除き、しっかりと汚れを落としましょう。他にも歯ブラシを行う時に歯と歯茎の境目もしっかりと磨き、汚れを落とすだけでなく歯茎の血行改善を行いましょう。
また、定期的に歯医者に通い、チェックしてもらうことも大切です。歯の異変を感じる前に歯医者で定期検診を行うようにしてください。